10期生

2005年卒業

■就業活動歴

2005年
青森県・県立高校 常勤講師として教員をはじめる
2021年(現在)
青森県立八戸工業高等学校 教諭



コメント 

教員として、日々学校という場所で過ごす中で、「いかに自分は、学生時代に、よき仲間や恩師に恵まれていたのか」ということをひしひしと感じている今日です。

教員になった当初は、自分の指導に自信が持てず、版画の授業は行うことはありませんでした。しかし、2009年から4年間、今はなき青森戸山高校美術科のスタッフの一員となったことが、大きな転機となりました。美術教師の先輩方がたくさんいらっしゃる中で、「自分にしかできないこと」は、版画の授業でした。

初めての多色刷木版の授業は、準備にとても時間がかかりましたが生徒達も喜んでくれ、以来今日に至るまで毎年、版画の授業を続けています。当時の生徒の中には、美術教師となった者もおり、「先生の、版画の授業が印象に残っている。たくさん道具を準備してくれて、今その大変さが身にしみている」と言われたときは、嬉しいような、恥ずかしいような思いがしました。

また2012年、新潟県佐渡市で行われている、高校生による版画制作の全国大会「はんが甲子園」に出場し、この時の大会の様子を、若月先生の御支援により学会誌「版画学会 No.44」に寄稿させていただくことができました。版画との出会いは、多くの人々や多くの体験との出会いにつながっています。

昨今は高校の美術の授業においてもPCやタブレット端末による制作が取り入れられていますが、版画を刷った後に、版から紙をはがす時の生徒達の一喜一憂する姿は、昔と全く変わっていません。版画制作から得られる喜びは、不変のものであると感じています。

授業では、生徒達に「版画は、他の美術と違い、失敗からスタートする美術です。試し刷りは、うまくいかないことが多く、そこから工夫を考えていくことが大切です。それは普段の生活にも共通しています。」ということを伝えています。


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