2011年卒業
●制作活動歴
<出品歴>
2011年 | 羅針盤セレクション 様々な表現(京橋 アートスペース羅針盤) |
2012年 | マテリアルの証明-平面と立体のダンス-(千駄木 ギャラリーKINGYO) Derby展(千駄木 ギャラリーKINGYO) |
2013年 | 大草原展(千駄木 ギャラリーKINGYO) |
2014年 | ピュシス-萌芽する版画家たちⅢ-(銀座 養清堂画廊、新潟 羊画廊、福島 鹿島神社、山形 恵埜画廊) |
2015年 | 兆し展(千駄木 ギャラリーKINGYO) |
2016年 | 版画選抜展2016(銀座 スルガ台画廊) |
2018年 | 真夏の版画展(千駄木 ギャラリーKINGYO) |
<受賞歴>
2010年 | 第35回全国大学版画展 収蔵賞 受賞 |
<個展>
2014年 2019年 | 「なくなるもの・わからないもの」(浦和市楽風) 「loading」(浦和市 楽風) |
■就業活動歴
2011年3月 | 東北芸術工科大学版画コース卒業 |
2011-2019年 | アパレルメーカーに入社、首都圏の百貨店にて婦人服の販売に従事(10ヶ月の産休及び育休を含む) |
2019-現在 | 生命保険会社にて内勤営業に従事 |
コメント
私は大学生活の4年間のうち、多くの時間を版画制作に使い、存分に学びました。
しかし版画で学んだことが実社会に活かされているか、と問われると、正直答えに困ります。
クリエイティブ職ではない私の職務には、在学中特にこだわった「色彩の表現力」や「紙に空間を作り出す力」は直接役に立ちませんし、制作する上での「計画性」や「(共同のアトリエを使うが故の)他者への配慮」は版画での学びというよりは個人の特性・性格による部分が多いと感じます。
それでも、私は版画を学んでよかったと思っています。
なぜなら「この世には生きるに値する美しいものがある」と知ることができたからです。
インクの混ざり、描画の線一本、作品のヒントになった山形の空、風景、同級生の作品、展示について議論を交わした時間、アトリエで鍋を囲んだこと等々、それら美しいものに触れ続ける4年間があったことは、間違いなく私の精神的支えになっています。
社会で生きていくのは疲れます。基本的にしんどいです。
学生時代よりはるかに多い他人と関わって仕事をし、仕事で問題が起きれば対処してストレスを感じ、仕事をしていなくとも家事や暮らしに関わる諸事は待ってはくれず、病気や怪我をすることもある。
真面目に生きているのに天災や世界情勢の変化で、自分の力ではどうにもならない困難に見舞われることさえある。
生きるだけなのに大変すぎませんか。
こうして書いているだけでも無力感に襲われる大変さです。
それでも、生きるに値する美しいものがあることを私は知っている。
その事実は給与や仕事での成功には直接結びつかないでしょうが、人生には、生きていくためには必要な支えです。
その支えを得たので、私は版画を学んでよかったと心から思っています。
1 留まる宇宙 シルクスクリーン 47×45.5㎝ 2010年
2 彼方へ シルクスクリーン 75×66㎝ 2010年
(第35回全国大学版画展 収蔵賞)
3 Dear My Complex シルクスクリーン 30×15㎝ 2011年
4 closed garden シルクスクリーン 76×100㎝ 2011年
5 winter cageⅠ シルクスクリーン 45×80㎝ 2011年
6 winter cageⅡ シルクスクリーン 45×80㎝ 2011年
7 saucy red shoes シルクスクリーン 15×7㎝ 2011年
8 and something has vanished シルクスクリーン 57×36.5㎝ 2012年
9 花の葬列 シルクスクリーン 36×54㎝ 2012年
10 Ophelia シルクスクリーン 54×36㎝ 2013年
11 unavoidable pleasures シルクスクリーン 36×54㎝ 2013年
12 ある朝のこと シルクスクリーン 76×100㎝ 2014年
13 火焔 シルクスクリーン 16.5×26㎝ 2015年
(第5回NBCメッシュテックシルクスクリーン国際版画ビエンナーレ賞候補)
14 oblivion シルクスクリーン、透明水彩 27.3×45.5㎝ 2018年
15 bulbs シルクスクリーン、透明水彩 16×16㎝ 2019年
16 spores シルクスクリーン、透明水彩 16×16㎝ 2019年
17 蘇生 シルクスクリーン 45.5×27.3㎝ 2019年